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2007年 10月 25日 ( 1 )

サッカーの懐は深いことを感じて秋は深まる

ドトールでコーヒーを飲みながらワンセグで電動車椅子サッカーのワールドカップを取り上げた番組を見る。
第1回のこの大会が日本で10/7~10/14まで行われていた。
7カ国が参加して開催された第1回の電動車椅子サッカーW杯で日本は4位の成績を収めた。参加国はアメリカ、フランス、ベルギー、日本、イングランド、デンマーク、ポルトガル(順位順)。日本は3位決定戦でベルギーに敗れたが、参加7カ国総当りの勝率では日本の方が上回っている。(日本:4勝2敗、ベルギー:2勝1分け3敗)しかもPK戦での敗戦。番組に出演した選手がかなり悔しがっていたが、それも当然だ。日本は40分では優勝したアメリカと準優勝のフランスにしか負けていない。3位は確保したかったことだろう。
準決勝でフランスに敗れた際に、岡田さん(元マリノス監督)に「慰めあってもなんにもならない」と喝を入れられ、チームが締まったというエピソードも披露された。さすが岡田さんだと思う。アマチュアでも障害者のスポーツであっても勝負の厳しさは少しも変わらないことを選手たちに思い起こさせたのは正しかった。

電動車椅子サッカーはアメリカ・カナダで行われていたパワーサッカーを元に1982年、大阪で考案された。バスケットボールコートを利用し、20分ハーフで4対4で行われる。ボールは直径50cm。
1995年に第1回電動車椅子サッカー全国大会が名古屋で開催された。当初8チームの登録があった連絡会には2002年には48チームが参加している。
日本の電動車椅子サッカーの特徴であると同時に問題は「押し合い」だった。車椅子同士の押し合い、ボールを挟んでの押し合い。サッカーと言うよりはラグビーのようなものだった。なぜ問題かというと転倒の危険性と車椅子の故障が頻発するからだ。押し合いで止まっている間もモーターは回っており、加熱して故障することになる。
頻発する故障に業を煮やしたメーカーが問題提起をする。車椅子は障害者にとってなくてはならない足と同じものだから、故障した場合は常に緊急な対応を迫られる。ところが競技で故障した車椅子の修理で一般の車椅子の修理にしわ寄せが行く。やむなくサッカー競技で故障した車椅子の緊急修理は断ることになった。
世界にはまだまだ車椅子を必要としても手に入れられない障害者がいるという現実から、大切に使用して欲しいという意味もあっただろうし、競技として世界を目指していくには早晩ルールの見直しが必要だった。2005年にルールが改正され、押し合いは禁止になった。

アメリカは早くからこの競技が障害者に普及していた。パワーとスピードというアメリカらしいプレイが信条。
フランスは国内に130ものチームと1,000人の競技者がいる強豪。華麗なパスワークを誇る。
ベルギーはそのフランスに指導を仰いだ影響で、やはりパスサッカーが得意。
イングランドにこの競技を教えたのはなんと日本。2001年からとまだ歴史は浅いが、さすがに成長は著しい若いチーム。
デンマークももともと独自のルールで競技を発展させてきた。国内では大会に参加した1チームがあるだけというポルトガルとともにこれからの国。
日本はチームワークとテクニックが売りという日本らしいチーム。

手動の車椅子では既にマラソンやバスケットボール、ゲートボールなどが知られているが、これまでスポーツは諦めていた重度の障害がある人でも、楽しめるスポーツというところに意義がある。
岡田さんも言っていたが、サッカーの魅力が凝縮されたような面白さがある。今回はテレビでしか観戦できなかったが、ぜひ生で見てみたいと思う。
第1回の電動車椅子サッカーワールドカップ公式ページには、代表合宿レポートがあり、補欠としていかにチームに貢献できるかを悩んだり、日本チームがどのようにチームとしてまとまって行ったかがわかり、興味深い。また応援メッセージには博実も登場している。
大会期間中モバイルでのライブ中継が行われ、大会後はBODで録画を配信している。
インターネットはこのようなとき、本当にその力を発揮する。

日本代表のみなさん、今回の結果は非常に残念ではありますが、日本チームの力を正確に知るには素晴らしい大会となりました。今後のご健闘、そして電動車椅子サッカーの発展をお祈りいたします。
by inadafctokyo | 2007-10-25 01:05 | サッカー