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こんなに悲しいDVD

「KING OF TOKYO AMARAL アマラオの全て」を見ました。
娘と一緒に見て、一緒に泣きました。

現役を引退するのはつらい、FC東京を去るのもつらかった、とアマラオが語り、2003年のホーム最終戦の映像が流れたとき、ユルネバが涙で歌えなかったことを思い出して。

その試合に出ていた加地くんも戸田も宮沢もジャーンも阿部ちゃんもケリーもいないことを思い知らされて、そして土肥ちゃんもフミさんも去ることが胸にこたえて。

キッチン猿江のおかあさんが「J1に上がれたのは80%くらいはアマラオの力。いつも朗らかでみんなをまとめていた。試合中も今日はどうかなぁというときでもアマラオが出るとピリッと引き締まった」と語っていた。
結局アマラオに代わる選手をいまだに作れていないのか。

アマラオはいつも明るくて前向き。でもこのDVDで自身のサッカー人生を語る顔には悲しみや寂しさや苦しさが影を落としているように思うのは気のせいとばかりも言えないと思う。
夢よりも家族の生活を選んで日本へ来たこと。
プロとしての頂点、トップリーグでのタイトル、優勝の栄光に手が届かなかったこと。
直接は触れていないけれど、離婚をしてこどもと別れて暮らしていること。
それらのことがアマラオの表情を曇らせているのかもしれない。
でも、満ちたりていないことが逆に前に進ませてくれることだってある。

多くのサポーターに愛されて「KING OF TOKYO」の称号を得たこと。移籍を考えたときにサポーターが引き止めてくれたこと。そのことをアマラオはとっても大切にしている。

愛がクラブを成長させる。選手のスタッフのサポーターの。クラブを取り巻く全ての人の愛。
アマラオはそんなことも言っていた。

私自身の気持ちの問題もあるのかもしれないが、なんとはなしに悲しくなるような内容と紹介したら、売れない?
でも考えてご覧、いつでも元気はつらつ明るく陽気なんてそんなこと人生にはないのだから。
メチャメチャ悲しくて立ち直れないのではない、気持ちがちょっときれいになるような悲しみを味わって、そのうちに前向きになっている、というDVDだ。FC東京の応援はしているけどアマラオはよく知らないという人にも見て欲しい。
真面目にまっすぐに生きてきたブラジル人の人生を知って欲しい。そのブラジル人はFC東京を本当に愛していた。今でもと言うべきだろう。
by inadafctokyo | 2007-11-21 00:43 | FC東京


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