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時をかける少女-アニメ化

時をかける少女-アニメ化_c0068891_1751419.jpg誰もいない筈の実験室を覗き込んだ少女、ガラスの割れる音、白い煙とともに漂うラベンダーの香り・・・。二度起きる地震と火事。

筒井康隆原作「時をかける少女」は何度かテレビや映画で作品になっており、その都度ストーリーも主人公の年齢も変わっているので、その人その人の「時をかける少女」「タイムトラベラー」像があるに違いない。フジテレビの内田有紀版や角川春樹監督作品の中本奈々版なども好きな人が多そうだが、わたしにとっては大林宣彦監督による原田知世版の映画がベスト。
どんなに留めようとしても、決して留めることができない移ろいやすいもの。そういうもの全てに対する人間の切ない思いを描いている。だから、どんな年代の人にも愛される作品になっているのではないだろうか。主役二人の危なっかしい歌と演技も妙にはまっている。
尾道の明るい海と対照的に暗い影を包み込む曲がりくねった坂道。道に迷う感覚も独特のものだ。実際行ってみると本当に細い道で、人に会うこともなくどこに行くとも帰るとも知れない時間が流れていく。
大林監督のおかげで大好きになった尾道に久しぶりに出かけたい。蒲鉾の「桂馬」、港の近くの定食屋、映画に出てきた喫茶店。いつ行っても心を後に残さずに帰ることがない。

その「時をかける少女」が今回はアニメ化される。原作のエッセンスは残しながら、現代の物語になっており、かつての主人公芳山和子は叔母として登場するらしい。
だいぶ現代っ子らしい少女はどんな時を見せてくれるのだろうか。

さて、ブレンディでカフェオレでも・・・。
カフェオレに似合うだろうかラベンダーは
時をかける少女
by inadafctokyo | 2006-03-28 16:43


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