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家本主審 vs J’sGOALライター陣/Jリーグを語ろう! 後半

15分の休憩を挟んで、いよいよ
家本主審 VS メディア&サポーター

なんと言ってもまだ記憶に新しいあのゲーム。8月20日のガンバ対フロンターレ
江藤さんから、振り返っても変わらないですかと聞かれた家本さんは「結論は変わりません。録画も見直したけれど」とそのゲームの状況を詳しく説明しました。

前半2点リードしていたガンバが逆転されて迎えた後半、FW平井の突破を止めようと實藤がエリア内で突き飛ばす格好になり、バランスを崩した平井も實藤も倒れ、GKは易々とボールを押さえたという場面で家本さんは實藤にイエローを提示し、PKを宣告しました。
前半も同様のファウルでイエローを貰っていた實藤は退場、PKを決めてガンバは追いつき、その後3点を加えて勝利しました。
家本さんの見たところ、實藤はゲームに入れていないという印象を受け、江藤さんも慣れないポジションの上に前半ちんちんにされてテンパリ気味だったと認めていました。

川崎の選手たちもPKは仕方ないが退場は痛いと訴えたそうですが、前半も同様なプレイでイエローを貰っていたのですから、川崎としても何らかの手を打つ必要があったような気がします。

そしてガンバサポは試合前には「家本家本くそったれ」とコールしていたのに、PKを貰った瞬間「「イエモト サイコー アリガトウ」などと現金なコールをして家本さんを苦笑させたのでした。
うちだけじゃないんですね・・。

そしてもう1試合が6月15日日本平で行われた清水対山形の一戦。
Pkが3つ、そして翌日のスポーツ新聞一紙に家本さんが選手に暴言を吐いたと書かれました。
実際にはどうなのでしょう。双方ともに言い分はあろうと思いますが、私は家本さんに嘘はないと感じました。記者に誰が言ったかはわかりませんが、故意に悪意のある情報を流したのだろうと思います。
このゲームは前半に山形にPKのチャンスがありましたが、やり直しを命ぜられそれを清水のGKに阻止されてしまいます。
後半に入って清水が先制しますが、山形が2度目のPK獲得。これを今度は決めて1-1。
防戦一方になった山形ですが、このまま終わるかと思われたロスタイムに高原が倒されて清水がPKを得ます。
そして、山形の選手の執拗な抗議というより単なる悪口雑言が始まります。聞くに堪えない内容で、この時に暴言を繰り返した3人の選手のうち1人にイエローが提示されます。そしてPKが決まって試合終了となりますが、更に山形の選手の暴言は続き、もう1人にもイエローが出されました。
この間、家本さんは何も言っていないにも関わらず、新聞には暴言を吐いたのは選手ではなくて、家本さんのほうだと書かれてしまいます。協会には事情を聞かれ、録画などから申し開きは出来たものの、新聞紙上で訂正されたわけではありません。
本当にやりきれない一件です。選手の個人名は出されませんでしたが、試合記録で見ればあきらかです。

ファン、サポーターはどうしても贔屓チームを愛するあまり客観性を失ってしまうことがあります。
試合の結果や内容に納得できない時は審判に原因を求めると気が楽ということもありますが、私自身も笑いながら反省するところはありました。

例えば・・
サッカーはミスを認めるスポーツと言われる。あれだけパスミスをして、シュートをミスしておいてちょっと微妙なジャッジに目くじら立てて文句言うって・・・どうなの?

ねぇ、確かに。

選手や監督が一方的に文句を言う図式ではなくて、審判側からもコメントを出したらどうだろうかと言う意見があって、家本さんも個人的に賛意を表していました。
野球でも相撲でもそうした場面があります。球審や審判部の親方がマイクを持って観客にジャッジについて説明することがあります。プレミアでもそうした試みがなされていると聞きました。
この場面はこうだからこうなったと説明されたほうが信頼関係が築けると思うのですが。

また、フットボールコンタクト(ゲーム中の接触プレイ)についても質問がされ、家本さんは熱心に話されました。
「ここ1,2年で特にJ1では悪質なプレイが減った、簡単に倒れたり、大げさに痛がったり、手を出したり、ゲームを中断させるようなことが本当に減った。見るに値するゲームが増えた。メンタル、接触に弱いのが日本の弱点だと思っている。ヨーロッパに行っている選手が帰ってきて、顔を合わせたら話を聞くようにしているが、やはりフィジカルの強さということは誰もが言う。うまい、早いということでは日本人も太刀打ちできるが、そこに強さが加わらないといけない。」そのためにジャッジも変わっていく必要があるということでしょう。
ただし、接触にいちいち笛を吹かない傾向とは言ってもノーマルコンタクトかそうでないかの判断が、経験のある審判とそうでない審判とでは違う場合は当然あるのですが、審判を育てるためにも時には上のレベルで吹く経験は絶対に必要なので、見守ってほしいということです。

そして審判にも個性があり、どのようなサッカーをしてきたか、どのような指導者に指導されたかによっても同じルールブックで学んでも解釈に若干の差がある場合もあるでしょう。

J2の試合を見ていると副審に疑問を持つことがあるのですが、差し違いを恐れるあまり、はっきりとジャッジをしないような副審には家本さんも”なにやってるんだろう”と思うそうです。

試合後にブーイングされても大して気にしないし、嫌なチームやスタジアムはない、好きなスタジアムはあるそうですが、どこかは教えていただけませんでした。

審判もライターもファンもみなサッカーへの愛を持っているのだから・・と発言されたのですが、たしかに家本さんからはそれを感じました。

これまで審判の肉声を聞くようなチャンスはなく、J'sGoalでもジャッジに対する批判の声は載せないというのが普通でした。それではどちらもストレスが溜まってしまいます。
もっとオープンになっていけば詰まらないことに気を使わずにもっと試合を楽しめるのではないでしょうか。

自分を見かけたら、声をかけてほしいと家本さんは言っていましたよ。聞きたいことがあったらいつでも話しかけて欲しいと。(山形の選手のようなことはやめてくださいw)

またこうした機会があってたくさんの人が参加されるといいなと思います。

家本さんは率直で飾らない方で頭が良く、言葉も明快、体型もスマート、私はイベントが終わる頃には心の中で、これまで色々すみませんでした、と謝っていましたね(笑)

*私の聞き方ですので、もしかしたら勘違いや聞き間違いがあるかもしれません。ご容赦ください。
by inadafctokyo | 2011-08-28 02:08 | サッカー


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