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佐渡へ その1

田んぼと鳥好きの私にとって以前から行きたかった佐渡へ。
かつて、日本各地でトキ色の美しい羽を広げて飛翔する朱鷺はありふれた鳥でした。
しかし、明治時代から戦前にはその羽を目当てに、また食用に供するために乱獲され、戦後には農業の近代化(農薬の使用、水路のコンクリート化など)によってトキの餌となる昆虫やドジョウ、カエル、カニ、魚、タニシが田んぼから姿を消し、日本のトキは2003年に絶滅してしまいました。
1999年中国から一つがいのトキが贈られ、それまでの数々の失敗を活かす形で人工での繁殖が成功するようになりました。2008年からは試験放鳥が行われるようになり、トキを野生に還す試みが緒につきました。

今回はトキが生きていける環境作りに取り組む実例をほんの一部ですが、見て歩くことができました。
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佐渡の棚田は両津港と
真野湾を結ぶ括れているところから南側の地域に集中しています。
山にも海岸近くにも棚田はありますが、私が今回見て歩いたのは長年放置され、近年再生されつつある地域の棚田です。
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朝6時のフェリーで佐渡へ。空は曇っていて風は湿っています。
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こうした道をタクシーで30分以上かけてトレッキングコースの入り口まで登ってきました。タクシーの運転手さんも躊躇するような道です。
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ガイドさんと一緒に出発です。
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最初の棚田が見えてきました。トキの放鳥を見据えて、その生きていける環境を整えようと新潟大学や地元のボランティアグループが中心となって棚田の再生に取り組んできました。昔は山道を車でも30分かかるようなところに歩いて通って開墾し、田んぼを作り米を作っていたのです。一日一往復ならまだしも農繁期には二往復、三往復したということです。
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1というのは第1期の田んぼと言うことです。
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しっかり棚田の面影を取り戻しているでしょう?草が生い茂り、畦には木が生えて見通しが悪く、とても田んぼとは思えなかったところです。冬に山に入った大学の先生がここは棚田だ!と「発見」したのです。冬は雪が積もり木も裸になり田のシルエットが見えたのです。
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このようにどの田んぼの周りも樹齢4,50年のもっと太い木が取り囲んでいました。草を刈って木を伐って水を引いて、命絶えたかに見えた田んぼは息を吹き返してきました。
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細い棒がつんつん立っています。なんだと思いますか?カエルの卵が一塊あったところに1本立てています。カエルやオタマジャクシの生息数を計るための工夫です。
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ボケてますね。黄色い非常に細いトンボです。羽がないように見えます。トンボは数も種類も多く見られます。蝶は佐渡では少ないそうです。
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キセン城の監視カメラです。ここまででトレッキングコースはまだ半分も行っていません。続きはまた明日かあさってか。あさっては試合ですね。明日は明日で旨いベトナム料理を食べにいくんですよ。
by inadafctokyo | 2010-08-03 01:39


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