また酒飲む話ですが

三軒茶屋のワインバール「てっぺん」でオーガニックワイン「ONE」の生産者フランク・ボニックを囲んでワインパーティが催されました。

世田谷通りのサミットの手前の道を曲がると映画館があります。昔懐かしい雰囲気の映画館と花屋の間の細い道を入って突き当たって左。飲食店が並ぶ2,3軒先を更に左に折れると「てっぺん」はありました。
この分かり難さに私以外にも歩きながら電話をかけている人を見かけました。

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入ってすぐのカウンター席と奥のテーブル2つは既に人でいっぱい。受付を済ませるとスパークリングワインの”Blanc De Blanc”がグラスに注がれます。華やかな香りそしてコクに今夜の会への期待が膨らみます。
この会を主催されたファームランドトレーディングの岡内あゆみさんからフランクの紹介があり、スライドを見ながらポニック家のワイン作りが話されます。
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メルボルンから300キロほど離れたところにあるビラボン・クリークにオーガニックONEの広大なぶどう畑はあります。収穫直前のシラーズ。彼らの畑では雑草はわざと残されています。昆虫の住処となって畑全体に良い影響を及ぼすからです。”エナジー”という言葉をフランクは何度も使いました。全ての生き物が持っているエナジーを大切にぶどう栽培をしているということが強く伝わってきました。おそらく東洋の”気”と同じではないでしょうか。
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冬の畑には羊が放されます。近所の(と言ってもかなり離れているのだろうと思われます)オーガニック羊を借りてきて放牧しています。雑草を食べてくれて糞をするとそれが土に還ります。
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ワインのタンクです。周囲はぶどう畑、そして広大な土地。本当に広大という本来の意味がわかる気がしました。周囲に何もないので汚染されることがありません。敷地内の泉にはカンガルーが水を飲みにやってきます。
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フランクです。とても背が高くて入口近くのカウンターから写真を撮ろうとすると頭が梁に隠れて見えないくらいです。
オーガニックONEでは法で許可されている薬品も使いません。いいものを取ればエナジーが整うと考えるポニック家では野菜も自給していて、その野菜屑、穀類の殻などを自家製の堆肥にしています。燻製小屋があり、パンやピザ台も手作り。自分でさばいた牛を料理します。まさにオーガニックな暮らしです。オーガニックには”もともと、本来”という意味もありますが、フランクはオーガニックというのはそもそもライフという意味であるということを話していました。
またオーガニックを維持するためには目先の利益にとらわれないこと。何が大事かを見失わないこと。お金ではなく、この大きな世界の生態系の一つであることを理解して、それを整えようとすることこそが大切なことであると熱く訴えました。天候によっては作物がダメージを受けることもある、しかしそこで薬を使うのではなく、我慢して回復力を信じて待つ、人間でも植物でも本来の姿であれば回復力がある。そうした考えを実践しているのが彼らの暮らしなんだなと思いました。
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右が白のシャルドネ:明るい金色、印象に残る華やかな香り。コクがありながら後口の良いすっきりした清々しいワインです。12か月熟成。
左が赤のシラーズ:18か月熟成の落ち着きをもった上品な香りと色合い、飲むほどに複雑な味わいに変化しますが少しも嫌みのない渋みが魅力的です。
このワインは大変香りがよく、それは醸造所独特の野生酵母によるものだとか。日本酒でも印象的な香りのものは蔵付き酵母によるものがありますが、酵母という非常に気難しい生き物とも彼らはうまく共棲しているのでしょう。

このパーティを準備してくださったおおらかな笑顔の岡内さん、また岡内さんの会社が仕入れたワインを販売する酒屋さんのいまでやさんの専務小倉あづささんと出会えたことは大きな喜びで刺激を受けました。お二人ともそれこそエナジーを感じる素敵な女性でした。これからも頑張ってくださいね。また会えたら嬉しいです。
岡内さんのブログ

「てっぺん」の雰囲気も料理も素晴らしく、また来月友人たちと行くことにしました。私は決めたらすぐ実行する方です。今回はぱくぱく食べて、料理の写真は撮らなかったので、次回は撮ってアップします。
どうぞお楽しみに。
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by inadafctokyo | 2010-05-21 14:11


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