高田郁さんの小説の主人公は健気に生きていくところが魅力だ。
「八朔の雪-みをつくし料理帖」の澪は天涯孤独の身で、神田の小さな飯屋で働く。
さまざまな苦難も自分の才覚と彼女の健気さが周囲の人の心も動かし、助けとなって乗り越えていく。
「出世花」の縁は、女敵打ちの父とともに生地を離れ、行きだおれとなっていたところを火葬を司る、当時としては下級の寺の住職に救われる。
やがて大店の養女にと望まれながら、寺での死者を洗い清め、整える湯灌を生業とすることを選ぶ。
二人ともが謙虚で凛としており、つまらない慾に自分を汚したりしない。
自分が何をしたいか、すべきかがはっきりしている。
人間は迷うものだし、悩むものだ。
道を見失い、光を求めて、あがくものだ。
自分を責めて、他人を責めて、苦しむものだ。
だから、高田郁さんの小説を読むとほっとする。
健気に生きる。
いったん苦悩の網は抜けたと思っても、また捕らわれることもある。
苦しんだだけ、実りが多いことを願っている。
ジョーさん、本当にありがとうございました。
今でもジョーさんと戸田くんの左サイドはわたしの中で輝いている。
吉本クン、試合の中でしか得られないものがあるから、苦労して強くなって成長してください。
また会いましょう。