試合終了の笛と同時に悲鳴とも呻きともつかない声が満ち溢れる競技場を逃げるように後にした。
燃やせ、破壊しろ、何よりも己の弱さを。
一刻も早くここを出なければ、ウイルスにやられてしまう。
怒りと悲しみがわたしをバイオハザードのアリスに変貌させた。
信号で止まっていたタクシーをひっくり返し、電車を転覆させ、黄色いものを焼きつくした。わたしの叫びを聞け、腰抜けども。
明るい未来が欲しいのか。ただ座して口をあけていれば何かが手に入ると思うな。
戦え、敵を倒せ、目を背けるな、真実を口にしろ。
あっちでもこっちでも火の手が上がる。焼き尽くせ、爆発させろ、眠っている力を。
ごめんなさい。
実際にはしょんぼりと明大前のLIVREの前で店が開くのを待っていました。
マスターはどこかで何かを吐き出さなければ店を開けることができなかったらしく、なかなか戻って来ませんでした。
コンビニで酒を買ってきてそこら辺でしゃがんで飲もうかと思っていると、アルバイトの女性が開けてくれました。
次節の先発はこの子で。