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シンクロW杯 日本はチームで銀メダル

シンクロナイズド・スイミングのW杯が横浜で行われていたが、最終日の昨日ようやく初めて観戦。
この日の"チーム"でメダルを取ると、日本は4日連続メダルということになる。
ロシアと日本が強いことは知ってはいたが、それ以外は最近の動向はよくわからない。カナダやアメリカはちょっと前の強いチームらしい。解説では古豪という言い方をしていた。
高校野球でいうと甲子園での優勝経験はあるが、最近はベスト8がせいぜいという感じか。ロシアは図抜けて強く、日本と競い合う位置につけているのはスペイン。このスペイン・チームの躍進に力があったのが日本人コーチの存在。元日本代表のコーチは独創性が優れたチームに日本のような技術と同調性を授けた。スペイン以外ではスイスのコーチも日本人だった。日本の強敵を日本人コーチが作ると言う事実に複雑な感情も湧いてくるが、サッカーにおけるブラジルのような存在に、シンクロにおいての日本がなれるのなら、それはそれで素晴らしいこと。強敵の存在なくして進歩発展はあり得ない。この大会を通して日本とスペインは激しく争っていた。
初日のフリーコンビネーション(10人による演技)は日本が銀、スペインが銅。2日目のソロはスペインが銀、日本が銅。3日目に行われたデュエットでもスペインが銀で日本は銅だった。
最終日のチーム(8人による演技)では日本は世界選手権、五輪のすべての国際大会でメダルを逃したことがない。いつの間にか後ろから追い上げてきたスペインにデュエットで負けてしまった日本はチームで是が非でも勝たなければならないと思っているだろうことは、選手やコーチのインタビュー、放送の調子などから伝わってくる。
日本はテクニカル・ルーチン(規定演技)が得意で、スペインはフリー・ルーチン(自由演技)が得意。昼に行われるTRで差を付けたい。ところが日本とスペインはまったく同点の2位になった。日本は演技順が早めで固くなっていたようだった。

夜に行われたFRでは日本の演技順は最終だったが、素人目にはアメリカやスペインの独創性、派手さ、身体能力に日本の上位は難しいのではないかと思われた。

演技前、日本チームはいつものように全員で手を握って、声をかけて気合を入れた。
最終の演技順が良い影響を与えたのか、気合は入っているが、固さは見えない。
素晴らしい出来だった。ロシアともスペインともアメリカとも違う、日本の良さ、強さを思い切り発揮できた内容だった。スピードがあり、引き締まって、美しかった。
若いチームが感じたプレッシャーは重かったに違いない。点数が出たときに何人かの選手は溢れる涙を抑えることができなかった。
この日の演技には見ている人に、彼女たちが何を考え、望み、どのように戦ってきたか伝える力があった。心が震えるようだった。
 
ロシアにまったく触れていないが、全ての競技で金メダルを獲得した。10点がたくさん出た。ロシアは文句無く決まりで、あとの何チームかで銀と銅を争っている。いやまったく凄いレベルである。いつか追いつけるのだろうか。ぜひ追いついて欲しいが。

スペインも怖い存在だが、中国も侮れない。オリンピックを2年後に控えて急速に力を付けてきた。とにかく中国人選手はみな手足が長くて見た目の利がある。しかし、きっと日本のチームは自分たちの利を生かして、今後もわたしたちを世界の観客を魅了してくれるだろう。

そして、この日の日本チームから受けたものをFC東京から受けたいと切に願う。
by inadafctokyo | 2006-09-18 01:07


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