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死ぬな殺すな

妹の方が結婚が早かったので、わたしが元気に働いて遊んでいる頃に妹はこどもを産みました。
初めての甥はとても可愛くて、玩具や服を買い与え、どこにでも連れて行きました。今でも甥や姪には世話になったと感謝されるのですが、考えてみると小さいこどもは無条件に心地よさを与えてくれました。小さな瞳に見上げられること、笑顔を向けられること、信頼されることの心地よさを味わうことができ、感謝するのはこちらの方なのかもしれません。

自分のこどもは可愛いのは無論なのですが、毎日毎日が必死で過ぎていくこともあり、甥や姪ほどの余裕がありません。(わたしの子だけあって、甥や姪のように性格が良くないせいもあるか・・)
中学生ともなるとこどもとの関係はバトルと言っても過言でないような場面もあります。一人前の人間になる道程なのだとは理解していても冷静に対処できないことも。そんな時も小さい時の体温の暖かさ、小さな手の温もりを思い出すと、「この荒ぶる魂を持つ反抗的な中学生は、あの可愛かった子と同じなんだ」と気付くことができる。というか、自分に言い聞かせるのですね。

親も完璧ではない。首尾一貫していないことも、自分を棚に上げていることも、だらしないことも、どうしてこんなことをうるさく言うのかと思うこともあるでしょう。反抗してもいいのです。でも思い出して欲しい。誰があなたを抱きしめてくれましたか?誰があなたを一番心配してくれましたか?小さいころ怪我をした時、熱を出した時、あなたを撫ぜてくれた手、額に当てた手を思い出してください。

こどもの暖かい手を思い出すと、大抵のことは頑張れるかなと思います。こどもは誰かに力を与えることができます。
そして誰でもそういう小さいこどもだったことを忘れないで。
あなた自身も、あの人も、この人も。

相手を殺したいほど憎いと思ったら、まず離れることです。少し時間を置いてみる、距離を置いてみる。それは自分を守ることでもあります。
相手を破壊したいという衝動は自分への破壊衝動でもあります。自分を大切にしてください。
死ぬな、殺すな。思いつめて追い詰められたように感じて苦しい時は、頭をからっぽにしてただ生きているだけでいい。必ず、光がどこかから差してきます。いつかきっと。
by inadafctokyo | 2006-09-08 14:12


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