こう戦う 続編

ACL北京国安戦(東京スタジアム)で今期初スポボラを務めた。
味の素スタジアムのAZINOMOTOの文字やスタンドにも張り巡らされたスポンサーのボードはマスキングされている。スポボラのビブスもadidasのロゴが入ったいつものものではなくて、わざわざ新しいものを準備した。
自分たちの持ち物や靴にも目を向けると、意識はしていないがadidasが多いのに皆が気付く。目立たないようにビブスの下に隠したり、パンツの裾を引っ張ってみたり。

スタジアムを訪れた皆さんもいつもと違う雰囲気を感じ取れただろうか。ビールのカップや売店などにも・・・。

さて、私はエスコートキッズの担当になった。これもいつもとはまったく違う段取りだった。
いつもならキッズクラブに入っているこどもたちが応募してくれて、当選のお知らせを受けて保護者の方と一緒に決まった時間にコンコースに集合してくる。
この日はACLのスポンサーである大塚製薬さんが募集・招待して、22人がまとまってやってきた。いつもより多いのはアウェイのチームにもキッズが付くためだ。もしかしたら、中国のお子さんもいらっしゃるのかと思ったが、すべて日本人のこどもたちだった。
東京だけでなく愛知などからも遠路新幹線で来ていた。
大塚製薬は2009年から夏にU12のサッカーリーグを開催していることから、首都圏を中心に各地のサッカークラブやスクールを通じて、参加者を募ったようだ。
3歳から8,9歳まで元気なこどもたちが集まった。

地下1階の控室で大体の背の順で並んでもらう。着て貰うのは東京のユニフォームではなく、ポカリスエットのロゴ入り白Tシャツと白パンツに靴下。小さめの子にはMを大きめの子にはLを渡して着替えてもらう。手渡す時にみんな「ありがとうございます」と言ってくれるのは感心。でも脱いだものはくちゃくちゃ(苦笑)ちゃんと畳もうね。
くじ引きで2グループに分けて、並び順とホームとアウェイを発表する。片方のグループは国安の選手と手をつなぐことになるので、細心の注意を払ってさりげなく発表する担当の方の配慮。私たちも“両方ともおめでとう!”と声をかけて盛り上げに努める。
いつもと違って、どの選手と手をつなぎたいかの希望は取らない。こどもたちは必ずしも東京ファンではないからだ。くじの順番で私たちが選手へと誘導する。
このあと選手と写真を撮るときの並び方を何度も練習したのだが、3歳のSちゃんは丸い顔にまんまるの眼でとても可愛い。しかしお話を聞いていないしパンツはズレてくるし心配だ。大きい男の子に頼んでおく。

同じ控室にはフェアプレイフラッグ参加者も待っている。ACLということで、マッチコミッショナーが練習見学を希望されたので、いつものリーグ戦よりずっと早く集合し、何度も練習を重ねていた。こちらも衣装はいつもと違うロゴなしの青と赤のジャケットとなった。
試合開始前には雨も雷も去って薄日が差し始めた。4時から5時ごろの天候が恨めしい。

限られた空間に活発なこどもたちのエネルギーが充満してはち切れそうな頃に、ようやくキックオフが迫ってくる。こどもたちを引率して入退場口へ。徐々に緊張感の網が周辺に張り巡らされていくのがわかる。
こどもたちに笑顔を見せながら、選手たちを待つ。先発をチェックしていないので期待でわくわくしていると、先に審判団が姿を現した。笑顔でわたしたちやこどもたちに握手を求めてくれたが、主審の方からはとても良い香りがして、こどもたちがいい匂いと騒ぎ、少し緊張が和らぐ。
選手が現れる前の、空気が震えるような何とも言えない独特の雰囲気が好きだ。背の高い森重選手が最初に現れ、次がシオ、そしてトクと次々列を作る。こどもたちに強い印象が残るように、FC東京に東京の選手に関心を持ってもらって、好きになってもらえるように一人ずつ、選手の名前を言って渡して行く。
最後はナオさんだった。ナオさんはいつもと変わらない雰囲気で、「この人は愛知から来ているんですよ。」と女の子を紹介すると「お!そうなの?何歳?」と笑顔で女の子に話しかけてくれた。(J’sGoalに写真がアップされている。ご家族にそのことをお知らせできればな~一宮から参加した双子ちゃん。)
テンションを高めている選手たちが多い中で、ナオさんと草民と大竹からは柔らかい普通の空気を感じた。草民は選手が揃うまで熱心にチャンと何かを話していた。
大竹にはSちゃんを託した。「この子は一番小さいのでよろしくお願いします。」と3歳のSちゃんの手を渡すと、とても良い表情で受け入れてくれた。でも、一番小さいのでって意図的にそうしたかのような・・・決してその時はそんなつもりではなかったのだが。

選手とこどもたちの入場を見送って、帰ってきたこどもたちを迎えて、また控室に戻り、着替えを手伝って落ち着いたころに、先制につながるフリーキックのシーンがやってきて、こどもたちと控室の大きな窓からはっきりとその場面を見ることができた。スタッフもこどもたちも歓声をあげ拍手をして、笑顔になってコンコースへ通じる階段を登った。
待っていたご家族とともに席に向かうこどもたち。
試合は東京が魅力的なサッカーで3点を奪い、勝利した。こどもたちは得点したときのスタジアムの大きな歓声やファン、サポーターの応援に何を感じただろう。
こどもたちの心にこの日のスタジアムの様子、選手のこと、試合のことがずっと残っていきますように。
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by inadafctokyo | 2012-04-18 18:29 | FC東京


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