酒、米、人

毎年この時期に恒例となっている大地を守る会の「大和川酒造交流会」
喜多方の大和川酒造で大地を守る会の会員と原料米の生産者と蔵人が交流して、絞ったばかりの酒を飲むこの会は今年で16回になる。
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喜多方は雪に包まれていた。
いつもは、何も無ければ、この世の極楽ツアーとリピーターにより命名されたこの交流会は、酒大好きの大人たちと雪大好きの子どもたちの笑顔が炸裂する宴であるのだ。そこになんの憂いもない。だがしかし、今年はいつもとは違った。
それは昨年の3月、200年以上地元の米と水で酒を造って来た大和川酒造が、その蔵の伝統を途絶えさせてしまうのかと不安を覚え、日本一旨い米を作ると日夜努力を怠らなかった須賀川・稲田の生産者が、今年は米を作れるのかと呆然とした震災、それに続く原発事故があった。
しかし、躊躇う間もなく、米を作るために、酒を醸すために彼らは動き出す。須賀川の稲田稲作研究会では、専門家を招き放射能汚染を防ぐための手立てを探り、出来ることは全てやった。例えば田んぼへのケイ酸カリウムの散布は、稲のセシウム吸収を抑えることに大きな効果があった。また田んぼ一枚毎に稲の生育にあわせて細かくデータを取っていった。
大地を守る会のオリジナル純米酒「種蒔人」の原料米は須賀川の稲田稲作研究会が無農薬で作っている。昨年は放射能対策に追われ、酒米を無農薬で育てることは出来ないと判断し、稲田では苗を育て、その苗を大和川酒造の自社田で栽培をした。
水や米の検査はきめ細かく行われた。
それを可能にしたのは7月に大地を守る会から研究会に貸し出された放射性物質測定器「NaIガンマ線スペクトロメータ」だ。大和川から何度も検査のために稲田に水や米が運ばれた。
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そして、今年も新酒を絞ることができた。
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米を磨き
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水を吸わせ、蒸かし
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麹を作り
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発酵に必要な酵母を育て、その酵母に蒸し米、麹米、水を3回に分けていれて仕込む。
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どんなに技術が進み、機械が導入されようと人に及ばないところはある。お酒の神様松尾様も見守っている蔵の仕事。
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大和川酒造北方風土館での宴会
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心づくしの料理の数々。身欠きにしん、馬刺し、牛ステーキ、天ぷら、数の子入りひたし豆、黒豆、粕漬け、小つゆなどなど。そして絶品の蕎麦。
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須賀川の稲田稲作研究会のみなさん。福島にわたしはできるだけの寄付をしたが、届けたかったのはお金だけではなくて、どんなときも一緒にいるよという気持ちだった。
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大和川酒造の佐藤社長さん。喜多方は被害が少なく、震災後すぐにありったけの一升瓶に仕込み水を詰めて、県内の被災地に届けた。福島・会津を蹂躙した原発への怒りは大きい。
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様々な困難がありながらも米を収穫し、酒を醸すことが出来た。そこには決して生産者を孤立させまいとする大地を守る会の働きがあり、それを支持しすぐさまカンパに応じたたくさんの会員がいた。
今年の「種蒔人」は関わるみんなの強い思いがこもった酒になった。たくさんの人に飲まれ、たくさんの人を繋いでいってくれることを願っている。
また来年、ここで会いましょう。
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by inadafctokyo | 2012-02-13 00:44 | 大地を守る会


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