ホノカアボーイ

料理をする場面がある映画が好き。
かもめ食堂 赤い薔薇ソースの伝説 バベットの晩餐会 マーサの幸せレシピ・・・・

ソースを火にかけたり、パン生地が膨らんだり、肉をマリネしたり、そうした過程をきちんと追った映画は間違いなく面白い。
そして音楽。料理と音楽がシンクロした時間に浸っているとわたしの中で幸福感が溢れてくる。

「ホノカアボーイ」もそのような幸せ快感映画の一作。
吉田玲雄原作の「ホノカアボーイ」の映画化。(原作についてはまた後で)

ハワイ島の北に位置するホノカアは日系移民が多く住む、年寄りばかりの町。そこにやってきた優しい日本人の男の子レオ。まだうまく大人になりきれないレオは町の人たちに包み込まれて、何ヶ月かを過ごすうちに生き方を覚えていく。
日系のビーというおばあさんに毎日夕ごはんをご馳走になることになり、ポラロイドでその食事を撮り続ける。
料理の得意なビーさんは、インスタントラーメンで食事を済ませたり、包丁も持っていないレオにごはんを食べさせることを決意する。人間はいつどんな時もちゃんとしたごはんを食べていれば大丈夫。ちゃんとしたごはんを作って提供する人も食べる人もどちらも大丈夫なものだ。
ごはんを作る、それを食卓に並べ、どうぞと勧める。食卓についているレオはいただきますと箸を手にする。食べるどんどん食べる、見守るビーさん。親子のような二人。でもビーさんはきれいなハワイ風のワンピースを着たり、レオの恋の相手にやきもちを焼いたりする可愛い人。
ハワイ島の海と砂浜、草の生い茂る丘、ちょっと寂れた町並みやぴかぴかでない大き目の車。
美人で食いしん坊でおっとりした映画館の女主人、その彼女より大きな体の夫は映写技師。
日本のエロ本でないと立たないというおじいさんはホノカアの通りに座って、レオに大切なことを語りかける。
ハワイの波と風で育ちましたという精神と体のロコ(ローカル)の女の子。
派手な化粧が似合っている床屋のおばあさん。
口うるさく携帯が手放せないレオの彼女。
写真を撮ってはブログにあげるせかせかした日本人の若い女性グループ。

ハワイ、ハワイと来てみたけれど
お里恋しや つきのにじ

レオの親友だったエロ本のおじいさんもビーさんも亡くなり、やがてレオも島を離れる。
希少な自然現象のムーンボーを見ることは出来なかったが、かけがえのない人と出会い、大切な経験をしたレオは自分の力で願い事をかなえることが出来るようになっていた。

とてもいい映画です。
岡田将生くんが素直で優しい中途半端な時期の男の子を好演。彼みたいな子がごはんを食べに来てくれたらなぁと思いますが、今のところ呼べば来てくれるのはもっさんくらいです。別に不満はありません。まったくありません。
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by inadafctokyo | 2009-03-20 13:28


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